2007年01月10日

+闇と闇鍋の神隠し+

 夜更け。静かな住宅街に犬が吼える。それはもう大きな声で。
「うるさいよ! 狗肉鍋にして喰ってしまうぞ!」
 犬の鳴き声は聞こえなくなりました。
 朝。早いうちから高らかにニワトリの声。周りのみんなを起こしてしまう。
「卵も産まないのに鳴くんじゃないよ! 唐揚げにしちまうよ!」
 ニワトリの声も聞こえなくなりました。
 晩飯時。飼っている豚がふごふごと出来上がった料理を食べていきます。
「分別無く何でも食べるんじゃないよ! 酢豚になりたいかえ?」
 食物が減る速度が遅くなったといいます。
 今日も魔女の二世帯住宅には、子供たちが訪ねてきます。
 好奇心に負けた子供たちは、魔女によって姿を変えられてしまいます。
 あるものは電球に。
 あるものはストーブの薪に。
 またあるものは……。
 魔女の家を訪ねた子供たちに帰ってきたものはおりません。

posted by 三里アキラ at 20:00| Comment(2) | TrackBack(0) | Sudden Fiction | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うは、この魔女ホンモノだっ!
言うこと聞かない元子供は闇鍋にされてしまうのでしょうか?

闇鍋…もしかしたらオイラ出したお題?(^^;)

どちらにせよ、三里さんの闇鍋作品を読めて嬉しいです。
Posted by 若端 丈 at 2007年01月11日 23:42
>若端さん
 あ、はい。たぶん若端さんのところで見て書いたんだと思います。「思います」というのは、ボクは書き上げてからかなりほったらかしにしてからUPする癖があるもので……(かと言って推敲しているわけではないらしい)。
 TB送らせてもらいます〜。
Posted by 三里 at 2007年01月12日 01:23

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